日本でペットを飼う外国人の困りごとトップ4

迎え入れるときに必要な日本語を理解するための準備

外国人が日本で犬や猫を飼うと決めたとき、どこで手に入れるかが、まず最初のハードルになるでしょう。残念ながら、外国人ペットオーナー対応のペットショップやブリーダーはとても少ないのが現状です。海外では、ブリーダーやシェルターから犬や猫を引き取るのが一般的ですが、日本でペットオーナーになる選択肢として、最も簡単なのはペットショップです。しかし言葉が通じない、あるいはショップによっては永住権を持っていないと販売しない、などの問題があります。特に、販売契約書を交わすときは、ペット保険の付帯や生体の病気や死亡の補償の話になりますので、日本語を理解する必要があります。きちんと飼うことを承諾した上で、「外国人ペットオーナー」になるためには、日本語が話せる友人を連れていくことや、携帯のアプリを利用することをお勧めします。

あなたの住んでいるところはペットOKかの確認

東京都心でペットと暮らせる賃貸物件は20%未満と言われています。またペット可物件の中でも、猫の飼育を許可している物件はさらに少ないです。これは、猫のほうが爪で壁を引っ掻いて傷付けたり、匂いが強いという印象を持たれているからだと思いますが、獣医師の立場からお伝えすると、対策を取れば問題になることは少ないと思っています。また一般的に、ペット可物件を借りる際は、デポジットを多く支払う必要がある場合があります。これは、退去時にペットが物件を汚している可能性が高いため、あらかじめ清掃費としてチャージされていると考えましょう。さらに、ペット可物件の中には犬も猫も頭数制限があったり、猫を受け入れてくれない場合もあります。犬の場合は大きさに制限があることも珍しくありません。 晴れて犬や猫のペットオーナーになるためにも、不動産屋・管理会社に事前に問い合わせをして、条件を確認してから犬種や猫種を選ぶようにしたいですね。

公園やドッグランで遊ぶときのルールや必要なものなど

日本の住居環境、とくに都心部では公共の場での犬の散歩が厳しく制限されている場所も少なくありませ ん。公園に『犬立ち入り禁止』の看板が設置されているのをよく見かけます。外国人ペットオーナーにとって、ドッグパークという言葉は馴染みがあると思いますが、日本ではドッグランと呼ばれる犬専用の広場があり、有料ですが犬を走らせてあげることができます。ただし、 都心部ではドッグランのスペースが狭くて、リード(leash)を放せないところもあるため、事前に住んでいる環境の周りをチェックするのがよいでしょう。また、ドッグランを利用する場合には、ワクチン接種や寄生虫の予防をしていることが求められることもありますので、利用の前にドッグランに問い合わせてください。一方で、自治体によっては公共の施設としてドッグランが存在する場合があります。東京都心部には現在14のドッグランがあり、いずれも無料です。犬の散歩に慣れてきたら、少し遠いドッグランにも出かけてみてはいかがでしょうか。

英語でも対応可能な地域内のどうぶつ病院を見つける

外国人が犬や猫を飼うにあたり、動物病院とは付き合っていかなければなりません。しかし残念ながら、日本で多言語対応のどうぶつ病院は、とても数が少ないです。ワクチンの接種や、その他のルーティンな予防に関しては日常英会話でクリアできることも多く、ホームドクターで満足することができると思います。一方で、日本語であったとしても慎重に言葉を選ばなければならないシビアなケースや、緊急事態などにはなおさら流暢な英語で会話を行わなければならず、その場合は、あらかじめメモを取り、後ほどメールで質問したり、 携帯の翻訳ソフトを利用してどうぶつ病院とコミュニケーションを取れるように準備をしておくようにしましょう。また、難しい病気に直面したときは、高度な医療を提供する病院をホームドクターから紹介されるかもしれません。数件のセンター病院に問い合わせましたが、難しい病気の説明には、通訳者を外国人ペットオーナー自身が連れてきてほしいとのことでした。

まとめ

東京では日本に住むことをエンジョイしている外国籍の方に、毎日お会いする機会があります。そんな方々がペットと共に暮らす選択肢が持てたら、きっともっと毎日が楽しくなると思います。「ワンちゃん、ネコちゃんを迎え入れよう!」と日本に住む外国人の方が考えたときに、まずは準備するといいと思うことを本記事では挙げてみました。以下まとめです。


1.翻訳アプリを準備する
精度が高い翻訳アプリは、ペットショップ、不動産会社、動物病院などで役立ちます。

2.住んでいる物件の飼育条件を確認する
犬のサイズ制限、そもそも猫はNGなど、飼育条件を不動産屋・管理会社に確認しましょう。

3.近所の公園やドッグランを確認する
犬が散歩できるところやドッグランはあるか、周辺環境を知っておくと飼育がスムーズです。

4.英語OKなどうぶつ病院を見つける
病気になることや、緊急事態も起こり得ます。地域内に英語ができる獣医さんを見つけたいです。

銀座に近い、高層マンションに囲まれた東京月島にある当院では、外国人フレンドリーなどうぶつ病院を目指しています。外国人ペットオーナーのみなさまが、どんな小さなことでも気軽に相談できる場所となるために、今後もさまざまな取り組みを進めていきます。


当院WEBサイト http://www.anima-ah.com/

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